賃貸・売買・不動産管理を筆頭に、建築・リフォーム事業、介護施設、レンタルスペースなど多岐にわたる事業を展開している株式会社3355。

ホスピタリティを大切にした企業理念とコロナ禍で社員のアイディアから生まれた「Seoul Side」が東京のコリアンタウン新大久保を中心にオープン。

「古いものを、より良いものに」をコンセプトにつくられた、人気レンタルスペースについてマーケティング部の本城さんにお話しを伺いました。

コロナ禍脱却、窮地を救った突然の出会い

- レンタルスペースを始めようと思った「きっかけ」を教えて下さい。

本城さん:
当社は賃貸・不動産事業を中心に展開し、自社ビルをいくつか保有しています。その中の1つ、ここ「Seoul Side」が入っている成田ビルで民泊事業をはじめようと思っていました。

民泊用の内装にリノベーションして準備を進めてきましたが、2021年の秋頃にコロナ禍で民泊事業を撤退することに。空室対策の一環として「何かできないか?」と考えたとき、インターネットで「空室 賃貸」と調べたところ、レンタルスペースがヒットしました。

当初はレンタルスペースというものに理解がなく、「本当に空室対策になるの?」と半信半疑でしたが、賃貸を付けなければならず、社内で検討を重ねた結果、「借り手がつくまでの間だけやってみよう」というところから掲載をはじめました。

内装にお金をかけられず、グループ会社の工務店が持っていた机と椅子だけを設置して会議室をオープンしたところ、少しずつ売上が立ったことをきっかけに「新大久保」という立地を活かし、パーティー利用を中心にレンタルスペース運営をスタートさせました。

お客様の「共感」を呼ぶスペースづくりとは

- スペースを作るうえで大切にしていることを教えて下さい。

「古いものを、より良いものに」というコンセプトのもと、古いビルをリノベーションしてお客様に良心的な価格でスペースを提供しようと思いました。この成田ビルも築年数は経っていますが、最先端のトレンドを反映した内装にしています。またブランドを維持するために、スペース名や内装を社員自らがプロデュースするなど、こだわりをもってつくりました。

「Seoul Side」のスペースは韓国人の社員が手掛けており、いま韓国で人気のインテリアや雰囲気をリアルに再現しています。韓国人の友人が来ると「すごい韓国みたい!」と言っていただけます。個性的なカラーに思われますが、現地では大人気のスタイルなんです!

韓国から家具を取り寄せたり、壁に貼っているポスターを変えてみたりと、日々アップデートしてお客様によろこんでいただけるように努力しています。どこが変わったのか気づいてもらえるとうれしいですね。

予想を超える予約数の裏側について

- インスタベースの中で予約数上位を獲得していますが、スペースを運営するコツを教えて下さい。

2つありますが、1つは清掃です。常に清潔で綺麗なスペースを保てるように、自社で清掃ワーカーを雇い、利用後に毎回清掃を入れるようにしています。ただ繁忙期は清掃が追いつかないくらい予約が入ったので、お客様に簡単な清掃をしていただくなど、協力いただくこともありました。

2つめは、お客様対応に力を入れています。「メッセージの返信は1時間以内」、「トラブルがあったときはスタッフが現地に駆けつける」など、社内マニュアルを作成しスタッフ全員がお客様目線で対応できるように心がけています。

無人スペースなのでお客様の要望に100%応えることは難しいですが、自らが1から手掛けたスペースで愛着があるため、責任感をもって運営しています。

株式会社3355では、他にも様々なコンセプトのスペースを提供しているので、気づいたことはスタッフに共有するなどの社内コミュニケーションも大切にしています。

これからもお客様の声と社員の想いをカタチにした空間をつくっていきたいです。

まとめ

偶然見つけた「レンタルスペース」との出会い。未知の業界で予約数上位を獲得した運営の背景には、常にお客様の目線に立ち、日々の対応をていねいに積み重ねる、ホスピタリティに溢れた社員の努力が実を結んでいました。

東京の中心でリアルな韓国を感じ、時間を忘れさせてくれる、遊び心溢れるトレンド最先端のスペースでした。

取材スペース:Seoul Side
その他掲載スペース: Sunny Side / Terrace Side / Tree Side / Minty Side